2021.12.20
舞台さんのお仕事道具「緞帳」
舞台さんのお仕事道具
緞帳(どんちょう)
舞台と客席の間を仕切る幕のことを 「緞帳」といいます。演劇ホールの緞帳のタイトルは「THE KUMAMOTO」。劇場の顔ともいえるこの緞帳の原画は、不知火町(現・宇城市)出身の画家マナブ間部氏の作品で「熊本の風土―火と水と大地とそこに生きる人々のエネルギー」をテーマに描かれたものです。公演内容によっては、この緞帳をほかの幕に変更することがあります。オペラやバレエではオペラカーテン、歌舞伎や日本舞踊では定式幕などがそれにあたります。これらの幕は演出上重要な役割をもち、時に芝居をします。演劇等で結末が叙情的なものであるときは情感を残すようにゆっくりと、またミュージカルやダンス等テンポよく終わりたいときはすばやく降ろします。最後のカーテンコールでは、アーティストと観客が別れを惜しむかのように、観客の拍手とともに何度も何度も昇降します。舞台袖から見える出演者の笑顔や涙、観客の喜びや感動を感じるこの時間が舞台スタッフの仕事冥利皆様に尽きる瞬間です。