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2019.06.20

藤原道山インタビュー『第61回熊本県芸術文化祭オープニングステージ「大地のうた」』

熊本の民謡のパワーを、味わっていただきたい。

尺八演奏家として幅広い活動を展開している藤原道山さん。昨年の熊本県芸術文化祭オープニングステージ「流れゆく水、炎の躍動」では音楽監督を務め、邦楽の新たな魅力を引き出したステージとして好評を博しました。今年度の芸術文化祭オープニングステージでは総合演出として、引き続きステージを牽引。藤原さんに熊本の民謡の魅力や、今年度のステージの見どころ聴きどころを伺いました。

-今年のオープニングステージ、テーマは「民謡」です。

熊本の民謡は、「五木の子守唄」「おてもやん」「田原坂」のように全国に広がっている作品が多く、これまで作品をアレンジし演奏してきましたが、なかなか現地で聴く機会はありませんでした。今回はまさに現地熊本で取り組むので、土地特有の空気感のなかで唄や三味線を聴けるのが僕自身も楽しみです。

今回はサブタイトルを「大地のうた」とし、2部構成にしています。1部は熊本の民謡を伝統的なスタイルでじっくり聴いていただきます。加藤清正公時代、細川公時代、明治時代以降と時系列で構成し、熊本という大地に伝わってきた唄のパワーを感じていただきたい。2部は「熊本から全国へ」がテーマ。全国の40ものハイヤ系民謡のルーツといわれている「牛深ハイヤ節」と、そこから広がり発展したハイヤ系民謡である「佐渡おけさ」や「阿波踊り」などを聴いていただきます。そしてフィナーレは、民謡歌手の伊藤多喜雄さんによる「TAKiOのソーラン節」。現代風にアレンジした民謡で、会場全体で盛り上がります。みんなで楽しめる、参加型のステージにできればと思っています。

伊藤さんは民謡を大きく広げてくれた方で、2003年のNHK紅白歌合戦が初共演だったのですが、そのときの盛り上がり、パワーは凄いものがありました。民謡がパワフルで魅力的だということをそのとき改めて感じさせられました。伊藤さんは旧牛深市から感謝状を贈られるなど熊本とはご縁も深いようで、これはつながった!と思いました。

―藤原さんご自身の最近の活動について教えてください。

若手尺八演奏家とのアンサンブル「風雅竹韻」の活動に力を入れています。私が経験してきたことを若い人たちに伝え、次の世代の人たちもそこからなにかを感じ取りまた次に繋げるという、リレーのバトンを渡すようなことをしていければと。次の世代を育てることは常に意識しています。

それから、マリンバ奏者のSINSKEさんとのユニット活動にも力を入れています。「藤原道山×SINSKE」としては、県立劇場と県内市町村ホールの共同主催事業でも今年度公演を予定しています。718日に天草市民センター、921日には菊陽町図書館ホールに伺います。「和 ★SHOWA★」と題し、2人の生まれた時代「昭和」をテーマにクラシックや日本唱歌、ポップスなど、ジャンルを超えた名曲の数々をお届けします。尺八とマリンバによる世界最小オーケストラをお楽しみください。

尺八演奏家
藤原 道山【ふじわらどうざん】

 

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