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2025.06.20

【舞台さんのお仕事道具】平台(ひらだい)

平台(ひらだい)
舞台空間を創り出す”頼りになる大道具”

平台は江戸時代に歌舞伎で誕生し、今もなお使われ続ける大道具です。木製の平らな台で、サイズは江戸由来の長さの単位である寸・尺・間(けん)※で表します。そのため、幅3尺×長さ6尺の平台は「さんろく/さぶろく(3尺×6尺)」のように尺の値で呼ばれます。
平台は主に舞台床よりも高い舞台面(段)が欲しいときに使われ、さらに「箱馬(はこうま)」や「開き足(ひらきあし)」と組合わせることで、段の高さも変えられます。

(左から)高さ4寸の平台と…
1段目:箱馬(3寸)で高さ7寸
2段目:箱馬(1尺)で高さ1尺4寸
3段目:中足で高さ2尺1寸
4段目:高足で高さ2尺8寸のひな壇が完成!
※1寸(3.03cm)、10寸=(30.0cm)、6尺=1間(181.8cm)

写真(上)は平台・開き足・箱馬の姿図と組合わせて作ったひな壇です。1・2段目は箱馬と、3・4段目は高さの異なる2種類の開き足との組合せです。また、「つかみ」という金具で複数の平台を相掛け・連結させると、高さだけでなく幅や長さもサイズアップできます。
お芝居のセットとしてはもちろん、演奏会のひな壇として使ったり、舞台の上で客席として使ったり、組み方次第で多くの役割を担う代表的な大道具です。館内の『光庭文庫』で、その実物をご覧になれます。劇場にいらした際は、ぜひお立ち寄りください。

A:平台(3尺×3尺 さんさん)
B:平台(2尺×4寸 さんよん)
C:箱馬(3寸×6寸×7寸)
D:箱馬(5寸×1尺×1尺6寸)
E:開き足(中足)
F:開き足(高足)
G:つかみ

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