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2023.06.15

県立劇場の所有楽器「ベーゼンドルファーの魅力」

県立劇場では2022年8月から12月にかけてベーゼンドルファーのオーバーホール(部品単位まで分解して清掃・再組立てを行い、新品時の性能状態に戻す作業)を行いました。その後は3か月かけて3人のピアノの慣らし弾きをしていただきました。そのうちのお一人の長迫さんにベーゼンドルファーの魅力を伺いました。
「ウィーンの至宝」と言われるベーゼンドルファーピアノをご存知でしょうか。
今回大変幸せなことに、私の大好きなピアニスト、アンドラーシュ・シフが愛用しているこのピアノの慣らし弾きを、県劇でさせて頂く機会に恵まれました。
ベーゼンドルファーピアノの魅力は「ウィンナートーン」と呼ばれる、透明感と気品に溢れた柔らかい音色です。鍵盤楽器ながらまるで大きな弦楽器のように、ピアノ全体から深く豊かな音を響かせてくれます。一度聴くと虜になることと思います。姿も優雅で大変美しく、私はピアノの女王と呼んでいます。
県劇のホールは響きが大変素晴らしく、慣らし弾きの初日、ベーゼンの美しい音がホールの空気にふわっと溶けていくような感覚を味わいました。鳥肌が立つほど感動したのを忘れられません。
ベーゼンドルファーインペリアルは製作に時間がかかるため、日本で目にする機会はあまりないと思われますが、そんな貴重で素晴らしいピアノが県劇にあるのです!重厚で美しい姿と、唯一無二の音色を、多くの方々に知って頂けますようにと強く願っております。

長迫 佳子[ながさこ よしこ]さん

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