2019.09.20
利用団体紹介「ラスカーラ・オペラ協会」
感情を音で表現する、オペラの醍醐味を。
オペラ専門の合唱団とオペラ専門の管弦楽団を立ち上げ、2010年にイタリアの指揮者を迎えて挑んだ「Otello」公演後、この2団体を統合し2011年に設立された「ラスカーラ・オペラ協会」。代表を努める岩本貴文さんは、大学で声楽を学び、東京でオペラの舞台で活動した後、オペラの本場イタリアへ。特に発声法を学ぶために8年間ミラノで過ごした経緯を持っています。
「オペラ歌手は自らの体を楽器とします。その発声法であるベル・カント唱法を体得したくてイタリアに渡りました。本場の土を踏んで、食べものを食べて、生活をしながら学んだことは大きかった。夜中に聞こえてくる路上のケンカの声さえも、勉強になりました(笑)」と岩本さんはその頃のことについて振り返ります。帰国後、東京でオペラ出演するも「故郷で何か役に立ちたい」との想いから熊本で活動をはじめました。それが、前述した合唱団と管弦楽団の設立でした。
「ラスカーラ・オペラ協会」でほぼ毎年開催している〝親と子のオペラ鑑賞会〟は本物の音、生の声を子供達に感じて欲しいと、2012年からはじめました。感情を音で表現するオペラの醍醐味を、より多くの方に感じて欲しいとの想いのもと、クラシック音楽、特にオペラに親しめる公演を企画し、裾野を広げることに注力されています。「壮大な夢ですが、熊本にオペラハウスをつくりたい、という想いで協会を立ち上げました。そのためには人、ソフトを育てていくことが大事だと考えています」との言葉通り、現在、ラスカーラ・オペラアカデミーでオペラ歌手の育成にも取り組まれています。
(熊本にオペラ文化を広めるために、公演、教育、イベントなど幅広く活動している)
ラスカーラ・オペラ協会代表
岩本 貴文 [いわもと たかふみ]
平成音楽大学講師
熊本県文化懇話会会員