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2026.06.20

【県劇職員が本音を綴るリレーコラム】Vol.30

俳句の先生

おおかみがかわをのみほしたんじゃない?

御船町で農夫をしている義父の影響で4年前に俳句を始めた。何を隠そう、冒頭の句は私の俳句、ではなく私の5歳の娘が2歳か3歳の時に詠んだ句である。我ながら親バカだと思う。けれど、私はこの句をとても良い句だと思う。
俳句には余り親しみがない方に向けて、無粋を承知で簡単な鑑賞文を書かせていただくと、この句の季語は「狼(おおかみ)」で冬の句。この句に詠まれたかわは水かさが減った冬の川を想像してほしい。そんな川を見て娘はおおかみが(川の水を)飲み干したんじゃない?と私に言った。この発想はファンタジックで、現実には多分あり得ないけれど詩として優れていると思う。きっと今後私がどれだけ俳句を勉強してもこんな句は作れない。娘自身に俳句を作ろうという意思はなかっただろうが、彼女の呟いた言葉を聞き私は心を動かされ俳句として残したいと思った。
彼女も含めて私には3人の娘がいる。保育園年長の5歳の双子の娘たちと2歳の娘。先の句のように日々私は彼女たちが発する言葉に聞き耳を立てている。今の私の俳句の先生は3人の娘たちだから。

施設サービスグループ
貴田 雄介[きだ ゆうすけ]

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