2020.09.20
県劇スタッフリレーコラム №7
心の師匠ふなっしー ~私の着ぐるみ愛~
着ぐるみに魅了されたのはいつだったか記憶にありませんが、いい歳をして着ぐるみに入ってみたい!と思い始めて│年。そして、約10年前、縁あって念願の着ぐるみを着るチャンスが訪れました。私は着ぐるみを着るだけでよかったのですが、せっかくならお客様の前で披露しては?と言っていただきました。
内気な性格ゆえ緊張しながらお客様の前に立つと、「かわいい!」の言葉の嵐。次第に気持ちが大きくなり、舞う仕草や速足で歩いたり、立ち止まって首を傾げたり。もし自身の姿だったら決して出来ないことを着ぐるみの力を借りて振舞うのは最高の気分でした。
数年前に大ブレークした千葉県船橋市非公認キャラクター、ふなっしー を覚えてますか?私は、はじめて見たとき、「なんだこのキャラクターは!?もーうるさいっ!」とチャンネルを変えていました。その後テレビでは見ない日がないくらい人気者になりました。
ある日、NHKの番組でエッセイストの阿川佐和子さんとふなっしーが対談する番組をたまたま見ました。番組内では、ブレークするまで見向きもされず嫌われていた苦労話や今は幼稚園などを訪問し、子どもたちと触れ合う機会を作り、子どもたちを笑顔にしたいという目標の話を冷静に話されていました。番組が終わったとき、私は深く感心し、嫌いだったふなっしーを嫌いどころか好きを通り越して、尊敬していました。それから私はふなっしーの虜になったのです。私を含め多くの人がふなっしーのファンになったのは、ふなっしーが見ている人の期待に応えようと「一生懸命」になっていることをどこかで感じ取れたからだと思います。
私はチケット販売や施設を利用されるお客様のエスコートをする仕事をしています。さすがに着ぐるみを着て仕事をするわけにはいきませんが、一人でも多くのお客様に笑顔になっていただくために、私の〝心の師匠 ふなっしー〟から学んだ「一生懸命」をモットーにこれからも業務に励んでいきたいと思います。そして、最後にもう一つだけ。ふなっしーは決して着ぐるみではありません。
施設サービスグループ 湛 志乃[たたえ しの]