2023.12.20
まなびの風景「開新高等学校 開新太鼓同好会」
創立100周年の記念イヤーに誕生した太鼓同好会
開新高等学校の開新太鼓同好会は、前校長先生が他校の太鼓部の演奏に感動して「100周年の舞台で演奏を」と、2004年の同校の創立100周年式典をめざして立ち上げられたクラブ活動です。立ち上げ当初は太鼓初心者が集められ、外部の指導者のもと短い期間で100周年式典が開催された熊本県立劇場コンサートホールで初舞台を踏むことになったそうです。2024年には創部20周年を迎える太鼓同好会。現在は1年生から3年生まで7名の部員が在籍。代継太鼓保存会の会長、上野秀喜先生による指導で、週に1回の練習が行われています。卒業生にはプロの演奏家として活動している人もいるそうです。「卒業生が太鼓の指導にきてくれたり、人とのつながりが強いクラブ活動です。上野先生もそのつながりでお世話になっています」と、顧問の荒川雅和先生。メンバーの中には荒川先生のスカウトがきっかけで入部した生徒もいるとか。週に1回のわずかな練習時間で集中して太鼓に向き合う生徒たちの姿がとても印象的な練習風景でした。
練習の成果を大勢の前で披露する感動を味わう
開新太鼓同好会の活動は、入学式、卒業式、文化祭、体育大会など、主に校内行事での演奏が中心で、町内の神社のお祭りに呼ばれるなど、時々外部で演奏を披露することもあったそうです。コロナ禍では校内行事での演奏は自粛、外部からの演奏依頼も減り、さまざまなことが変化しました。新入生に向けたクラブ活動勧誘の演奏もYouTubeと、人が集まる中での演奏を経験しないまま卒業した部員もいたほどです。しかし、コロナ禍も明け、2023年10月にパークドームで開催された同校の体育大会で、現在のメンバーは初めて大勢の前で演奏を披露しました。3年生の西島蓮さんは「みんなの前で演奏して、拍手をもらえたことがとてもうれしかった」と語ります。次期部長である2年生の三吉龍聖さんは「来年こそは文化祭で太鼓をたたけると思うので、しっかり練習していきたい」と抱負を、1年生の福永宙輝さんは「みんなと太鼓の音とリズムを合わせる時に、ピシャッとなる時が気持ちいい」と太鼓の楽しさを語ってくれました。