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2021.03.20

舞台さんのお仕事道具「つかみ」

舞台道具「つかみ」をご覧になったことはありますか?

合唱や吹奏楽などでひな段を組んだことがあるみなさんは、仕込みで「つかみ」を入れる作業をお手伝いされたことがあるかもしれません。「つかみ」とはその名の通り、あるものを掴むために使います。以前ご紹介した舞台道具「平台」を注意深く見てみると、「つかみ」に対応する小さな溝があることに気がつきます。


「図解舞台美術の基礎知識」(滝善光著)の舞台用語集の中では、「つかみ」は〝平台と平台をつなぐ金物。手で物を掴む形に似ている。〟と紹介されています。

平台を複数組み合わせる際に、この「つかみ」を入れ忘れると、力が加わったときにずれてしまいますので、特に人が乗ったときには、バランスを崩し転倒して怪我をしてしまう危険があります。舞台スタッフは、平台を複数組み合わせて使う際は、毎回この「つかみ」を入れ忘れていないか、仕込みや慌ただしい転換の中でもしっかり点検します。

そして、舞台スタッフにはこの「つかみ」のような役割が求められます。主催者のみなさんの要望と劇場機構を安全に使っていただくことの要所をしっかりと掴んで、仕事をしています。

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